メンバー紹介

利用者さまの暮らしを、誠実に、一つひとつ整えて。

人の数だけある悩みと向き合い、伴走する仕事

利⽤者の⽅と初めてお会いするのは、介護が必要になり⾝体や今後の⽣活に⼤きな不安をお持ちのとき。だから少しでも安⼼してもらうために、なるべく同じ⽬線に⽴ち、寄り添いながら伴⾛することを、誠⼼誠意お伝えするようにしています。短い時間であってもお話を注意深くお聞きし、⼀⼈ひとりの状態に合わせて優先順位や問題点を整理。どんなサービスや制度を利⽤すればよいのかを考え、第三者の視点から⽣活を組み⽴てるヒントや選択肢を提⽰するよう⼼がけています。

⼤切なのは、ご本⼈の可能性を最⼤限に⽣かし、⼒とやる気を奪わないこと。よく陥りがちなのですが、お世話をし過ぎるとご⾃⾝でやらなく、やれなくなってしまうんです。過⼲渉はご本⼈にとってはもちろん、社会制度的にも良くないこと。それを常に頭に置いています。そして利⽤者さまの⽣活がうまく回り始めて整い、ご本⼈も安⼼して余裕が出てきて、新たな楽しみを⾒つけて⽣き⽣きと輝いてきた。そのときに、やりがいと嬉しさを感じます。

あるとき出会った⽅は、“どこから⼿を付けよう”と迷ってしまうほど散らかったご⾃宅にお住まいでした。⼀⼈暮らしで⾝体の悪化に対処しきれず、ご本⼈もどうやって⽣きていけばいいのかわからないご状況でした。そこでヘルパーに掃除やごみの出し⽅を教えてもらい、通所による歩⾏リハビリに取り組んだところ、少しずつ動けるようになり、ご⾃分でも、少しずつ⽚付けを始められるようになりました。そしてごみの分別を覚え、排泄時にトイレを汚さないように⼯夫すると、加速度的にご⾃宅が整ってきたんです。⽇に⽇に改善が実感でき、毎回の訪問が楽しくなって、やりがいも感じられる良い経験でした。また、利⽤者さまに限らずご家族もお困りのことが多く、利⽤者さまご本⼈の前で相談しづらいケースもあるため、場所を変えてお話を聞くようにしています。例えば帰りの⽞関先で「奥さまはどう思われます?」とお聞きすると、「主⼈の前では⾔えなかったんだけど、実は……」など新たなニーズが出てくることもあります。そのため、できるだけ⾊々なシチュエーションでお話をお聞きし、多くの情報を得ることが⼤事だと思います。

親しみやすさと、専門性が同居する頼もしい会社

かくの⽊の⼀番の良さは、地域密着型の運営を⾏っていることだと思います。名前を出すと「あぁ、あの薬局さん!」と、結構覚えてもらえています。だからこそすんなり受け⼊れてもらえるし、ケアマネジャー選択の際に「まず最初に相談しました」と利⽤者さまご本⼈から指名いただくことも多いです。やっぱり地元に⻑く根差していることは⼤きな強みで、その地域での経験が豊富ですし、地域資源のことをよく知っていて連携⼒もある。そして何より信頼がある。

私もずっと新座っ⼦だったので⼩学⽣の頃から知っていましたし、昔からある地元の事業所という点が安⼼に繋がっているのかもしれません。また、かくの⽊⽤品館で毎年開催しているミニ福祉機器展などの草の根活動が、知名度の向上や信頼に結び付いているのかなとも思います。かくの⽊で働きたい、と思ってくれる⼈が増えることに繋がると、なお良いですね。

あとは、多様な職種や経験を持つ⼈材が在籍していることも、かくの⽊の強みです。ケアマネジャーと薬剤師だけでなく、保健師や社会福祉⼠、⻭科衛⽣⼠、それに介護やデイサービス経験者などが、気軽に相談に乗ってくれる。そして各々の経験や専⾨知識を社内共有することで、スキルや対応⼒が底上げされていく。そんな、組織としての多様性や幅の広さがあります。さらに地域のクラブや⽼⼈会、⺠⽣委員とのネットワークがあり、社外の視点からの意⾒も聞ける。組織の枠を越えて、私ひとりでは出てこない発想やアドバイスがもらえるんです。そうしたプロの意⾒を全部まとめて「あなたにはたくさんの選択肢がありますよ」と提案できれば、対応の確実性やスピードを格段に⾼められますし、利⽤者さまの利益にも繋がります。私⾃⾝もそれを知識として学んでいけるし、次の糧にできる。常に鍛えられている感じです。そうやって多くの⽅がさまざまな気付きをくれる場であり、気さくに話し合える良い距離感の仲間がいる。その規模感や連携⼒の相乗効果も、かくの⽊の良いところだと思います。

自分たちではなく地域のために「かくの木ブランド」を守りたい

少し前に異動によって、包括⽀援センターから介護⽀援事業所へと所属が移りました。仕事内容が、介護予防⽀援(要⽀援)から居宅介護⽀援(要介護)に変わったことは、私にとって⼤きな転機になりました。以前は、利⽤者の⽅が要⽀援から要介護に移ってしまうと、別のケアマネジャーに担当を引き継ぐ渡し船のような役割でした。でも「その⽅は、その後どうされているだろう」と、ずっと考えていたんです。

いつか要介護側も経験したい、やっぱり最後までご⼀緒させてもらいたい、と思うことがだんだん増えてきました。それで異動届を出して希望をかなえてもらったので、会社にはすごく感謝しています。活躍で恩返しするのは、まだまだこれからですけど(笑) でも包括からキャリアをスタートしたことで、近所や地域の⽅、⺠⽣委員を通して利⽤者さまの⽇常⽣活に⽬を配れるようになったので、どちらの知⾒も⽣かしていけると思っています。

これからは、かくの⽊が⼤切に培ってきた信頼を引き継がないといけない、と思っています。のうのうと仕事をしているだけでは、「信頼のブランド」がなくなってしまう。だから私たちも学びを続け、評価を繋いでいく努⼒をしていきたい。そのためにまず、最⼩単位である⽬の前の利⽤者さまと向き合うことを積み重ねて、お⼀⼈おひとりと信頼を築いていく。その⾏動が、地域の皆さまからの⼤きな信⽤に結び付いていく、そう強く思います。というか、⾃分にはそれしかできないな、と。そのためにも今はキャリアをたくさん積むことが最優先ですね。お⼀⼈でも多くの⽅の⼈⽣と向き合い、そこで得た成功体験と、課題や反省を次に⽣かす。そしてまた次の⽅へ……というふうに、⾃分⾃⾝が経験の引き出しになりたい。その上で質の⾼いケアができ、どんな事例にも対応できるケアマネジャーを⽬指しています。ハードな仕事ですが、それを楽しいと思える⾃分で良かったとあらためて思います。

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